2020年甲子園高校野球交流試合で帯広農業高校の選手が使っていたグローブが話題になっています。
地元北海道十勝牛の皮革で作られた通称「十勝牛グラブ」
十勝牛革グラブが勝利へと導くと、使用する選手が口をそろえて言うそうです。
今回は十勝牛革グラブの販売店、値段や注文方法などを調査しました。
十勝牛革グラブこと【HSWグローブ】とは
道産牛の神様 味方に 帯広農高 甲子園初勝利 西川選手「十勝牛革グラブ」で好守(日本農業新聞)https://t.co/ug7ttWU9xB
— かすかな青い点 ニュースBOT (@pale_blue_dot3) August 17, 2020
「十勝牛革グラブ」は、北海道音更町にある野球道具専門店「年中野球」のオリジナルブランド HSWのグローブのこと。
グローブの素材は、音更町産の十勝牛の皮革です。
北海道の春夏秋冬のような季節の変化は牛の健康状態を良くし、短い夏は虫刺されのリスクも低く、良い皮ができる条件がそろっているそう。
十勝牛の皮革を兵庫県姫路市の「寺田製革所」でなめし、奈良市の「アトムズ工場」というグラブ製造工場で仕上げています。
出来上がったグローブは「年中野球」にて最終チェック、ラベル取りつけ、型つけをして、オンリーワンのグラブが誕生しています。
プロ野球選手の松坂大輔投手・松井稼頭央選手・岩村明憲選手のナイキモデルと同じ製造ラインで作られており、クオリティの高さがわかりますね。
HSWのグローブは柔らかい皮革が特徴で、手にしっとりとなじみ、はきごこちは抜群です。
2020年甲子園高校野球交流試合に出場した帯広農高エースの井村塁投手は
「投げるとき、左手にぎゅっと力を入れると手に合わせてつぶれてくれる。球に力が込めやすくなって、このグラブで投げると良い球がいく」
と話しています。
井村投手の他に、ファーストで四番の前田選手、トップバッターでサードの西川選手もHSWグローブを使っています。
北海道出身のプロ野球選手、古谷優人選手(ソフトバンク)も愛用しています。
HSWグローブの販売店
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「十勝牛グラブ」ことHSWグローブは、北海道河東郡音更町にある野球用品専門店「年中野球」で購入できます。
【HS-WORLD 年中野球】
住所:北海道河東郡音更町大通5-2
電話:0155-32-4828
定休日:水・日・祝
ホームページ:https://www.hs-world.jp/
価格
公式ホームページでは、グローブの値段の表示はありませんでした。
参考までに、2020年甲子園高校野球交流試合でエースの井村塁投手が使用しているグラブの価格は約5万円だそうです。
5万円と聞くとなかなか手が届きそうにない値段と感じますが、値段なりのクオリティであり、パフォーマンスも向上することを考えると妥当なところかもしれません。
ちなみに、プロ野球選手が好んで使うグローブの値段もだいたい5万円前後のものが多いですね。
【プロ野球選手がよく使うグローブの価格例】
・ミズノプロ:53000円
・グローバルエリート:46000円
・ZETT プロステイタス:50000円
・SSK プロエッジ:49000円
・久保田スラッガー:42000円
HSWグローブは価格も品質もプロ仕様ということですね。
種類
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HSWグローブの種類はこちら。
・ピッチャー用(軟式・公式兼用)
・キャッチャー用(軟式・公式兼用)
・ファースト用(軟式・公式兼用)
・内野手用(軟式・公式兼用)
・内野手用及びオールラウンド用(軟式・公式兼用)
・外野手用(軟式・公式兼用)
グローブにつけるラベルは数種類の書体や色から好きなものを選び、取りつけてもらえます。
購入方法
「年中野球」の通販はあるか調べてみましたが、オンライン上ではHSWグローブの販売は見つかりませんした。
公式サイトでは通販もしているような形跡はあるものの、販売されている商品の表示がないことから、おそらく通販はないと思われます。
そうなると、直接店舗に出向いて購入することになりますね。
しかし、北海道以外に住んでいる人にとってはなかなか簡単なことではありませんよね。
店主の佐藤肇さんは自らを「本当の野球バカ」と言われるほど野球を愛し、HSWというブランドをたくさんの人に愛してほしいという情熱のある方です。
電話で直接問い合わせてみると、北海道以外の方でも対応してくれるかもしれません。
「年中野球」電話番号:0155-32-4828
HSWとは
音更町内のベースボールショップ「年中野球」(佐藤肇代表)は今月から、高校野球で野球部員以外の“助っ人選手”が公式戦に出場する際、硬式用グローブなどを無償で貸し出すサービスを本格的に始めました。https://t.co/qu2gzao9to#高校野球#年中野球 pic.twitter.com/ME1PG7K2lW
— 十勝毎日新聞電子版 (@kachimai_denshi) June 13, 2017
HSWとは、
H:北海道から
S:スタートする
W:世界へ!
というコンセプトで、年中野球の佐藤肇オーナーが始めたブランド。
佐藤オーナーはHSWを『平和(H)・スマイル(S)・WORLD(W)』とも言っておられます。
ブランドが誕生したのは2000年ごろで、きっかけとなったのは、HSWグローブの製造工場である「アトムズ」の岡田社長のススメだったそう。
岡田社長はもともと久保田スラッガーやローリングスの硬式グローブを作る工場で働いていたそうで、のちに独立して「アトムズ」を創立します。
岡田社長は独立後に佐藤オーナーへあてて一通のメールを送りました。
「独立し、アトムズを立ち上げました。うちでオリジナルのグローブを作ってみませんか?」
佐藤オーナーは、メールを受け取った瞬間に「これだ!」と直感が働いたそうです。
北海道からはるばる奈良県まで足を運んだ佐藤オーナーは、そこで岡田社長と初対面するのですが、名詞を交換したときに「本物だ!間違いない!ぜひグローブを作ってください!」とおもったそう。
なんと、岡田社長の下の名前が「茂雄」で、佐藤オーナーが一番リスペクトしている長嶋茂雄・巨人軍終身名誉監督と同じ名前だったのです。
それからはトントン拍子に事が運び、無事HSWグローブが完成、地元民をはじめ沢山の野球プレーヤーに愛されるブランドとなりました。
佐藤オーナーのブログにはこう書かれています。
野球の繋がりは一生の繋がりであり宝物であります!
一つ一つのグローブを愛情を持って販売し、心を込めて型付けし、
グローブやミットのオーナー(お客様)さんにバトンタッチしております。
地元の野球少年は、佐藤オーナーに野球を愛する心、道具を大切にする面白さを教わるといいます。
野球を愛し、野球を愛する人を愛し、地元北海道から世界へたくさんの夢を届けたいという佐藤オーナー、すてきですね!
HSWグローブ愛用者の声
来年用グローブ⚾
紫×オレンジ#HSWORLD#年中野球#ATOMS pic.twitter.com/ouXo4k0SVY— Yuto Murozaki (@Muroyuto35) September 11, 2019
おわりに
北海道の「十勝牛グラブ」ことHSWグローブの販売店、価格、購入方法をご紹介しました。
佐藤オーナーの情熱が込められたグローブ、いちどは着けてみたいですね。