ズッキーニを調理して食べてみたけど、苦味を感じる。
今日のズッキーニ、いつもは感じない苦さや渋みがあるけど、どうしてなの?
ズッキーニを食べたときに苦さを感じると、食べてよいのかどうか不安になりますよね。
ズッキーニは本来なら苦味もクセもなく、さっぱり食べれられる野菜ですが、ものによっては口の中が不快になる苦さがあります。
この記事では、ズッキーニが苦いのはなぜか、原因となる成分や身体に及ぼす影響、苦いズッキーニを食べずに見分ける方法があるのか?についてまとめています。
目次
ズッキーニが苦いのはなぜ?原因となる成分はククルビタシン
春から夏にかけて旬になる、緑が鮮やかな野菜、ズッキーニ。
きゅうりのように細長い見た目がおしゃれで、イタリアやフランスなどヨーロッパ料理に使われているイメージがありますね。
日本での消費量も年々増えており、国内の有名な産地は宮崎県、長野県だそう。
ビタミンやβカロテン、食物繊維、葉酸などの栄養素を含んでおり、健康に気を付けている人たちからも好まれている野菜です。
クセのないさっぱりとした味が魅力のズッキーニですが、たまにすごく苦いズッキーニに当たることがあります。
このズッキーニの苦さの原因は、「ククルビタシン」という成分にあります。
ククルビタシンは、ズッキーニが属するウリ科が持ち、ズッキーニの他にカボチャやきゅうり、メロンなどにも含まれているそう。
ククルビタシンが含まれる野菜
- きゅうり
- カボチャ
- ゴーヤ
- メロン
- スイカ
- 冬瓜 など
甘くておいしいメロンやみずみずしいスイカにもククルビタシンが含まれているんですね!
長年の品種改良を経て、ウリ科の野菜に含まれるククルビタシンの量は少なくなっており、今ではほんの微量しかないそうです。
しかし、栽培中の環境によっては、ククルビタシンが多く含まれるズッキーニが育つことがあります。
ククルビタシンができる原因
- 気温の変化
- 水不足
- 同じ畑での連鎖
- ヘチマの花粉飛沫
- 肥料の過剰投与
ズッキーニの栽培環境を整えるのって、本当に大変なんですね。
スーパーや食卓でしか見ることのないズッキーニですが、おいしいズッキーニの陰では農家の方の努力がいつもあるんですね。
ズッキーニが苦い場合は食べても大丈夫?毒が体に及ぼす影響は?
食べなれたズッキーニからいつもとは明らかに違う苦みを感じると、食べても大丈夫なのか心配になりますよね。
見た目はいつもと同じだし、古くもないし、腐っているようにも見えない。
せっかく料理したし、もったいないからと我慢して食べてしまいたくなりますが、ちょっと待って!
ズッキーニの苦味の原因であるククルビタシンには、体に害となる毒性があることが確認されています。
ククルビタシンを大量に摂取すると、その毒性により以下のような症状が現れることがあります。
体に及ぼす影響
- 腹痛
- 下痢
- 吐き気
- 嘔吐
- 手足のしびれ など
これらの症状は、苦いズッキーニを食べた後2時間ほどたってから現れるそうで、食後すぐではないところが判断しにくく、難しいですよね。
少し苦いなと感じる程度であれば、食べてしまっても症状が出る可能性は低いので、体に異変がないか様子をみながら過ごせばよいそう。
しかし、明らかに苦すぎるズッキーニに当たった場合は、すぐに食べるのをやめておくのが最善策です。
毒性があることを知らずに大量に食べてしまった場合は、体調に変化がないか慎重に観察すること。
ククルビタシンの毒には対処法はなく、体内から排出されるのを待つしかありません。
排出を促すために水分をたくさん摂り、静かに過ごすようにしましょう。
万が一嘔吐や下痢などの症状が現れた場合は速やかに病院を受診し、症状が強すぎる場合は我慢せずに救急車を呼ぶことも大切です。
ちなみに、同じウリ科のゴーヤの苦味は「モモルデシン」という成分で、毒性のあるククルビタシンとは別で、安心して食してよいとされています。
ズッキーニが苦いか見分ける方法は?色や大きさなど見た目でもわかるの?
一度苦いズッキーニに当たってしまったら、もう二度と苦いズッキーニは買いたくないと思いますよね。
購入する前に見た目で苦いかどうかわかる方法はあるのでしょうか?
残念ながら、ズッキーニが苦いかどうかを見た目で判断する方法はないそうです。
食べてみるまで分からない、まるでロシアンルーレットのようですね。。。
ククルビタシンの含有量はズッキーニのヘタの近くが一番多いそうで、栽培中にククルビタシンが多く作られたズッキーニは、新鮮であっても苦味が強くなります。
ズッキーニを調理する際には、ヘタの近くを切って、苦味があるかどうかを舌で確認するのが一番手っ取り早い方法となります。
ククルビタシンが多く含まれ、食中毒の危険性があるズッキーニは、舐めただけではっきりわかるほどの強い苦味があります。
スーパーなどに出荷されているズッキーニは品種改良されており、栽培環境も管理されているものが多いため、苦いものに出会うことはあまりないかもしれません。
家庭菜園で育てたズッキーニは、専門農家に比べ栽培環境が管理しにくいなどの点で、苦いズッキーニに当たる確率は高くなりそうですね。
どちらにせよ、味見した時点で苦さが強いものは、ズッキーニからの警告だと思い食べることは諦めたほうがよいですね。
二度手間や他の食材を無駄にしないよう、ズッキーニを調理する前には苦さを確認すると決めておきましょう。
ズッキーニが苦いのはなぜ?原因となる成分についてのまとめ
ズッキーニが苦いのはなぜか、原因となる成分はククルビタシンで、ウリ科の野菜に含まれているものでした。
ククルビタシンの食中毒は腹痛や吐き気など軽くすむこともありますが、場合によっては重い症状を伴うため、甘く見ないように気を付けたいですね。
とは言え、ズッキーニは本来おいしく栄養豊富で、積極的にとりたい野菜のひとつです。
苦味で嫌な思いをしないように、調理前の味見を習慣づけておくとよいですね。
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